ディーゼルエンジン
ディーゼルエンジンのイメージは、パワーはあるけど音がうるさく振動があり、排気ガスが臭いといったイメージが強いです。
しかし、最近のディーエルエンジンは、技術の進歩によりエンジン音や振動、そして排気ガスもクリーンとなりパワーも申し分ないディーゼルエンジンが主流となっています。
特に欧州では、ディーゼルエンジンの普及率が高く、ディーゼルエンジンに対して欧州メーカーが大きく技術革新しています。
そして、日本でもマツダのスカイアクティブエンジンはガソリン車より低燃費で低排出ガスとなり、環境性能が高いことからエコカー減税や補助金制度も利用できる優れたエンジンとなっています。
しかし、そのエンジン性能にガソリンエンジより低いといった認識が先に立ってしまい、ディーゼルエンジンを購入対象から外すユーザーも少なくありません。
ディーゼルエンジンを楽しむ
そんなディーゼルエンジンの先進諸国の欧州では、ディーゼルエンジンをもっとハイパワーにそして低燃費で走らせることができるチューニングパーツを多く販売しています。
現在主流のディーゼルエンジンは、コモンレールで高圧の燃料を各気筒に電子制御されて噴射しています。
簡単に説明すると、軽油を完全燃焼させるために燃料を高圧にして噴射時間と噴射タイミング、そして噴射量を制御しています。
そこで、ディーゼルエンジンのパワーアップチップは、コモンレールの圧力センサーとターボのブーストセンサーを制御し、燃料の霧化を向上させることで燃費向上と燃焼音を低減させパワーアップさせるサブコンピューターです。
このシステムは、たばこの箱ほどの大きさの中に制御用のチップが入っており、これによりディーゼル車の燃費とパワーを向上させることができます。
商品にもよりますが大方50馬力程度の出力向上が見込まれ、燃費もリッター当たり2〜3kmほど向上する優れたチップです。
欧州ではかなりメジャーなチューニングで、e-bayでイギリスなどから購入することが可能です。
価格も2万円以下で購入できるコストパフォーマンスの高い商品なので、ディーゼルエンジンの出力に不満のある方は一度試してみるとよいでしょう。
ディーゼエンジン 軽油の凍結に注意!
冬場にディーゼル車で寒冷地に行ったときに、燃料の軽油が凍ったという話を聞いたことがある人もいるでしょう。
これは噂でもなんでもなく、暖かい地域と寒い地域で軽油の種類に違いがあり、凍結が発生する本当の話です。
軽油には、特1号、1号、2号、3号、特3号の5種類があり、それぞれ凍結する温度が違います。
この違いは、軽油の流動点温度、引火点温度、目詰まり点温度などですが、この中で凍結に特に関係するのが目詰まり点温度と流動点温度になります。
目詰まり点温度は、軽油がフィルターを通ることができる温度で、1号ではマイナス1℃以下で目詰まりが始まりますが、特3号ではマイナス19℃以下まで目詰まりが起きません。
そして、流動点温度は燃料ラインの中を流れにくくなり始める温度で、特1号ではプラス5℃以下であるのに対し、特3号ではマイナス30℃以下まで流動性は低下しません。
1年中温暖な沖縄では特1号を使用していますが、関東では6月から9月が特1号、冬場の12月から3月が2号の軽油を、それ以外の季節は1号を使用しています。
関東で使用しているディーゼル車は冬場2号を使用しており、流動点はマイナス7.5℃以下からとなります。
このクルマで、関東から比較的近い長野県の中部山岳地域に行くと、そこはマイナス10℃以下になることが当たり前の地域もあり、簡単に軽油の流動性は失われ凍結状態となります。
そこで、温暖な地域から寒冷地にディーゼル車で旅行する場合、日帰りであればそれほど問題ありませんが、一泊旅行をする場合には現地で軽油の補給をすることが大事となります。
できるだけ凍結を避けるために、燃料補給時に燃料タンクが空に近い状態で入れるのが望ましく、出発時に燃費計算から現地まで行けるだけの燃料分だけ燃料タンクに入れて出発するようにします。
万が一、現地で燃料が凍結した場合は、気温上昇とともに軽油の流動性が回復してエンジンがスタートできるようになりますが、急いでいる場合はJAFなどのロードサービスに連絡したほうが良いです。
また逆に、暖かい地域で寒冷地の軽油を使うと動粘度が低すぎて燃料系統のトラブルを招きますから、寒い地域の軽油を入れたクルマで暖かい地域に戻ったら、できるだけ早くその地域の軽油を補給するようにしましょう。